
2013年4月、第5回カラテワールドカップで準優勝を果たした前田優輝選手。学生として勉強に資格取得に忙しい日々の中、毎日稽古に励んでいます。先人に学び、後進の目標となるよう自身を鍛える、志の強さを秘めた前田選手にインタビューしました。

1991年生まれ。和歌山県出身。
第5回カラテワールドカップ 軽量級 準優勝。
第10回世界大会 敢闘賞。
新極真会 和歌山支部所属。
前田優輝選手(外部サイトにリンクします)
BODYMAKER×アスリート(4)前田優輝選手
家族とともに成長する
―BODYMAKERをご存知ですか?
はい、いつも愛用しています。今日インナーに着てきたシャツもBODYMAKERです。お気に入りの商品は、新極真会とBODYMAKERのコラボレーション商品です。道場で使用しているサンドバックもBODYMAKER製で、自宅にも沢山の商品があります。BODYMAKER直営店舗で直接購入する事もあります。ミットも壊れにくく良い商品が沢山ある印象です。
―ご愛用いただきありがとうございます。空手を始めたきっかけは何でしたか?
5才の時、父親に連れられ始めたのがきっかけです。僕の意思ではない事を覚えてます。父は空手未経験でしたが「身体が小さく静かでおとなしい子は、空手を始めれば強く男らしくなってくれるだろう」という思いで入会させたと聞いています。始めた頃はとても心細く毎回練習で泣いていました。毎回練習時には、両親に一緒にいてもらったのを思い出します。
―弟さんも中量級で活躍されています。
弟とは常に一緒に練習してきた良きライバルで、一番自分を高めてくれる存在です。一緒に空手をやってこれたこと、弟には感謝しています。これからもお互いもっと成長できるように頑張っていきたいです。
―子供時代に喧嘩はしましたか?
子供時代の喧嘩は凄まじいものがあったと思います。喧嘩にはルールがあったりなかったりしますからね。今でもたまにしますよ(笑)
―小さい頃から空手の毎日だったと思いますが、迷いはありませんでしたか?
小学生の高学年から中学の途中まで、サッカーと空手を両立していました。しかし怪我をして両方ともできない時期があり、その時に空手と向き合いました。二つのクラブ活動をしていても成績がともわないし、中途半端は良くないと思い、好きな空手に集中する事を決めました。今ではご飯と同じくらい空手が大好き過ぎて、毎日稽古をしないと落ち着きません。

―一番印象に残ってる大会についてお聞かせ下さい。
初めて優勝したウエイト制大会が一番印象に残っています。ウエイト制大会での初出場で良い結果を残す事ができず本当に悔しくて、翌年の試合に向けて練習を今まで以上に一生懸命頑張りました。そのせいか、二回目出場で優勝する事ができました!やっぱり努力すれば報われる事を実感します。
―ウエイト制大会で連覇されています。気持ちの変化はありましたか?
「みんなの憧れとなれるように、新極真会として恥じない様にしないといけない」という気持ちを連覇するごとに強く感じてます。来年の試合からは様々な流派が統一され試合が行われるので、自分の方向性は変えず取り組んでいきたいです。
―大会では緊張しますか?
毎回緊張します。とくに連覇がかかっている時はとても緊張し、プレシャーに押しつぶされそうです。
―無差別級で戦う時に心がけてる事はありますか。
先手必勝。自分から前へ積極的に出て、相手に攻撃を出させない事を意識しています。相手の体格に合わせてほんの少し技は変えますが、基本的な組み手は変えません。相手の体格が大きいときは、大技を多く出しています。

―得意技といえば?
飛び後ろ蹴りです。
―技を磨く為に大切なことがありますか。
始めはできなくても、何度も挑戦していく事が大切です。練習の組み手で確実に技を出せるようになれば、試合でも必ず発揮できます。
―道場の稽古以外でどんなトレーニングをしているでしょうか。
自宅練習がとても厳しいです。小学校2年生の時に父が自宅に稽古場所を作ってくれて、その部屋で家族と練習しています。今では道場仲間も一緒に練習する時もあります。
―メンタル面はどのように鍛えているでしょうか。
練習の時から苦しい顔を見せない、痛くても痛い顔をしない事を心がけています。試合で結果が残ればそれが自信になり、メンタル面がさらに強化される事を知りました。
―空手の魅力ってなんですか?
年齢や体格、性別も問わず自分の目標に向かっていく過程が、人生をもの凄く楽しくするところだと思ってます。

―学校生活はいかがですか?
教員になるために頑張って勉強をしました。今年の採用試験は2次で落ちてしまいましたが、来年の試験では採用して頂けるように、空手と一緒で努力し続けます。他にも、最近は他種競技の資格の取得に励んでいます。柔道は初段の資格を取得し、先日は剣道の初段の試験を受けたところです。すべての競技において空手に繋がる動きがあり、間の取り方など参考になることが沢山あって面白いですね。普段は普通の大学生の様に毎日楽しく過ごしています。和歌山から二時間かかる通学は大変ですが、本を読んだりして通学時間を過ごしています。
―大学の部活も空手部に所属していますか?
所属していません。自分のホームは新極真会御坊道場だからです。
―目標とする選手はいらしゃいますか?
新極真会の緑健児代表です。小さい身体にも関わらず世界チャンピオンになれる緑代表のように、どんな条件でも勝つことの出来る選手に自分もなりたいです。
緑健児代表(外部サイトにリンクします)
―気になる選手は。
いつもみんながライバルだと思っています。あえて言えば、ライバルは弟です。あとは同世代のスポーツ選手が気になりますね。

―落合光星選手とお友達だそうですね。
落合選手は幼い頃から全国トップレベルの選手で、僕もいつか同じ舞台で戦いたいと思っていました。今は同じ舞台で試合ができて嬉しいです!普段は友達として仲良くしています。落合選手はインパクトがあり力強さのある選手です。
落合光星選手(外部サイトにリンクします)
BODYMAKER×アスリート(3)落合光星選手
―今後の予定は?
5月の全日本フルコンタクト空手道選手権大会(JFKO主催)に出場予定です。
―東京オリンピックで空手が正式種目になれば・・・
もちろん出場したいです。絶対優勝します。
―どんな選手でいたいですか?
昔から思っている事なんですけど、小さくても無差別級で自分より大きい相手に勝つ事ができ、小さい体格の子たちに夢を与え憧られる選手でいたいです。

落ち着いた優しい口調でお話される姿が印象的でした。「カメラを向けられても緊張はしない」とおっしゃていた通り、撮影でカッコ良いポーズをたくさんきめてくれました。ご家族の支えがあって前田選手の強さにつながっておられます。取材当日の練習後、お父様がご兄弟と道場の生徒さんたちに指導されていました。大会で優勝し、来年の採用試験に合格されますように。応援しています。
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