BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手
BMXのレースは、20インチのタイヤを使った競技用自転車で激しい起伏のある専用コースを予選を勝ち抜いた8名のライダーで競い合うものです。年齢層も幅広く、5歳から大人(30歳以上)までの競技者が選手として日々練習しています。2008年の北京オリンピックより正式種目として登録されました。
幼少の頃よりBMXを続けている池上兄弟。兄・悠斗さんにBMXに対する思いをインタビューしました。

 BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手

BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手

池上 悠斗 (いけがみ ゆうと)

BMX競技者。 「池上兄弟」兄。1996年大阪府出身。
2012年、世界選手権大会出場(イギリス)。全日本シリーズ戦優勝(広島・大阪・新潟)。
2013年、UCI BMX世界選手権出場(ニュージーランド)。
2013年よりジュニアエリートライダーに昇格し、JCF(日本自転車競技連盟)のナショナルチーム(日本代表選手団)入り。
アジア大会、世界大会は、ナショナルチームの一員として参戦。


 兄弟でオリンピックを目指す


BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手
―BMXを始めたきっかけは?

大泉緑地(大阪府堺市)のBMXのコースを、幼い頃父と一緒に見に行きました。そこで走る姿に憧れて。BMXを始めて、6歳でビギナークラスのレースに出ました。おもしろくて、はまって、どんどんうまくなりたいと思って今に至ります。途中、弟の泰地もBMXを始めて池上兄弟と呼ばれるようになりました。僕、悠斗が長男で、妹・泰地・妹の4人兄弟。うち男2人がBMXをしています。母や妹たちは応援してくれていて、時々ビデオ撮影してくれます。そのビデオをもとに、どんな走りだったかを見ます。

―家族の協力があって競技が出来ているんですね。

はい。家族の支えは怪我したときにも感じます。小学6年生のとき右手首を骨折し、ぶらんぶらんぶら下がっているだけの状態を見て、「これはまずい」と。その場にいたのは子どもたちだけでしたが、弟が救急車を呼んでくれて助かりました。よく転倒する競技なので、兄弟ともに救急車のお世話になることがあります。「怪我することも多いけど、それを怖がっていたら前に進めない」と母は言います。

BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手
―学校生活と競技の両立はうまくいっていますか。

自転車競技部がある高校から声をかけてもらい、進学しました。競輪部に所属するものの、競輪とBMXは練習コースは全く別です。BMX競技は僕一人なので、実質自主練になっています。世界選手権に出場するとなると10日間くらい学校に行けないけど、BMXに対する学校の理解があって公欠扱いにしてくれます。いま僕は高校3年生で、卒業後の進路はまだはっきりとしていませんが、目の前の世界大会に向けて練習を積んでいます。その結果で見えてくるものがあるかと思って。

BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手
―BMXは一瞬のレースです。どのようなことが起こっているのか、競技者の視点で教えてください。

8人同時にスタートを切り、一着を目指します。坂道を下ったり登ったりしますが、コーナーは何が起きるか分からないポイントです。カーブで順位が一気に変わりますね。逆に言えば、ストレートでは順位が変わりにくい。

前を走っていたら、追随する選手が後ろのどこから来ているか音で分かります。自分が後ろから追い上げているときは、前を走る選手が僕に抜かされまいとコースを潰すのがわかってるからフェイントを入れます。外周から抜かすように見せかけて、スピードを弱めて前走者を油断させ、内周から一気に追い上げる、とか。一瞬の判断が多くて、頭使っています、ほんとに。

BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手
―自転車はどうやって準備しているんですか?

昔からお世話になっているリンゴロードさんと相談して用意しています。完成品の自転車もありますが、うまくなってきたら自分で選んでカスタムします。僕ら兄弟はフレームや小さなパーツから選んで、組み立ててもらいます。BMXは飛んで着地する競技なので、自転車の溶接部分にクラック(ひび)が入っていくため、フレーム自体の寿命が短く、一年に一回程度乗り換えています。世界戦の前はメンテナンスをしてもらい、ジョイントを外して箱詰めを手伝ってもらいます。

BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手
―下半身を鍛えるためにウエイトトレーニングをしているそうですね。

ベンチプレス、バーベルを使ったスクワット、デッドリフトなどのメニューをこなします。BMXで走るとき、選手同士ぶつかるので当たっても負けないように、ぶれない体幹が必要なんです。マックステストといって定期的に限界を測りますが、この間は120kgのバーベルを持ち上げてスクワットできました!ある程度がっちりした体格のほうがいいのですが、食べても大きくなりにくい体質で苦労しています。体重が減りやすいので、ウエイトトレーニングでがっちりしていきたいです。

BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手
―練習するのは大阪府堺市、岸和田市の2コースがメインだと伺いました。

はい。平日は近所の坂で練習、土日は堺か岸和田のコースで練習します。休日は常に練習ですね。自転車に乗っていない日の方が少ないです。暇あったら弟とチャリ。ホームコースである大阪の2コースはいつも練習しているので、大会会場になった場合は有利ですね。

日本と海外の違いと言えば、海外のコースは大きい点です。ジャンプが大きくなるしコース自体長い。競技人口が多い国々と練習環境が違うことを感じていて、いつか海外に練習に行きたいです。僕たちがBMXを盛り上げていって国内の競技人口が増えたら嬉しいです。日本はいまBMXのコースが約10か所しかないので、今後増えることを期待しています。

―世界選手権に出場したときのことをお聞かせください。

日本代表に選ばれるためには、全日本選手権で結果をだすか、自分のクラス(階級)で1位または2位をとる必要があります。
2012年ロンドンで開催された世界大会に、弟と日本代表として出場しました。僕はチャレンジクラスでの出場でした。2013年ニュージーランドでの世界選手権は16歳のとき出場し、雰囲気にのまれてレース3本のうち2本こけてしまいました。体格の違い、当たり負けしない、雰囲気に左右されないことを意識して、今年7月オランダの大会に17・18歳ジュニアエリートクラスで戦ってきます。

BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手
―世界選手権にBODYMAKERウェアを持っていったと伺い、感激です!どんなきっかけで選んでいただきましたか?

世界選手権に出場するとき、試合だけでなくウォーミングアップなどウェアがたくさん必要になるんです。BODYMAKERのお店でスポーツウェアを見つけて。汗をかいてもすぐ乾くから重宝しました。今日着てきたこの白いTシャツは、肩に日の丸マークがついていたので、日本代表としての心意気として去年の世界選手権大会に持って行ったものです。弟は黒で色違いのお揃いです。ここ一番という時に着るつもりだったので、試着は海外までお預けでした(笑)。

BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手
―ライバルはいますか?

ライバルは広島の佐伯辰哉選手です。小さい頃から一緒に戦っていました。よく負けていたけど、今は勝つことが多くなってきました。今年のゴールデンウィークに開催された大会で彼は予選で敗退しましたが、僕は3位になりました。昔からのライバルです。

―目標とする選手はいますか?

目標とする選手は長迫吉拓選手です。スイスで練習しはじめて、走りが一気に変わったのが見て分かります。日本のBMXのレベルはまだまだ発展途上でも、彼はワールドカップ表彰台に乗りました。日本人もメダルを目指せる、練習すれば頂点を目標にできる、という励みになります。

BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手
―自転車とはどのような存在でしょう。

三度のメシより自転車、そんな感じです。乗ってない日の方が少ないくらい身近。雨の日は自宅で、自転車を固定するローラー台に載せて走ります。

自転車を続けてきたから関わってきた人がたくさんいます。みなさんにお世話になっています。

―夢をお聞かせください。

弟とオリンピックに出場して結果を出すのが夢です!応援よろしくお願いします。

BODYMAKER×アスリート(11)池上悠斗選手

弟・池上泰地選手のインタビューはこちら




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