BODYMAKER×アスリート(9)原田大夢選手
「僕、メンタル弱いです。」
アスリートとしては驚きの発言から始まった、原田大夢選手のインタビュー。自分の弱い部分をよく理解してるからこそ強い彼は、スピード命で決めていく速さの選手でもありました。

 BODYMAKER×アスリート(9)原田大夢選手

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原田 大夢 (はらだ ひろむ)

少林寺流空手道 錬心舘(れんしんかん)河内地区本部・枚方支部所属。
2013年、第44回少林寺流全国空手道選手権大会にて準優勝を飾る。
錬心舘公式サイト(外部サイトにリンクします)


 切磋琢磨する仲間とともに


―BODYMAKERをご存知ですか?
はい、知ってます。全てBODYMAKERの商品で練習していました。サポーターのクッションがしっかり入ってるので当たっても痛くないのが良かったです。

―空手を始めたきっかけは、お父様が師範だからでしょうか?
いえ、僕が先に始めたんです。父は後から始めましたが、全国大会で何人もの弟子を優勝させたのでスピード出世で師範まで成りました(笑)。父は指導の素質も実力もあったからだと思います。 僕は小さいころ内気な性格で、それを心配した両親が、友人である錬心舘の支部長をきっかけに強制的に始めさせました。僕の意志はひとつもなかったです。小学校1年生から始めて今年で14年です。他にしたいことがあり、小学校は野球、中学はバスケ部でした。両親と相談し、空手の稽古を休まない約束で他のスポーツに挑戦させてもらえました。でも両立は大変で、...高校生の頃、冷静に考え部活はしませんでした。どんな時も空手生活が優先にしましたが、高校1年生の頃までは、辞めたい気持ちがありました。昔から格闘技で打ち合うというのは苦手で、自分自身、性格的には不向きだろうなって思っていたんです。大会で優勝したにも関わらず、両親が必ず駄目出しすることも苦手でした。勇気を出して「辞めたい」と意思を伝えた事もありますが、「いや、大夢は空手やがな」って両親の反対があって。父、母、弟、妹と空手一家になった以上、僕だけ逃げる事はできなかったんです。きっと弟もそうだったと思います。

―苦手意識があったのですね。今は空手を自分の意思でやりたいと思いますか?
高校1年生の時に第41回少林寺流全国空手道選手権大会で準優勝したんです。「全国で成績残したら辞めても良いや」と自思っていたんです。さすがに親も止めないだろうと。ところが試合後、道場へ行くと小学生の後輩に「何で負けたん?」って言われたんです。関西でテレビ放送されていた、僕の試合の様子を見たみたいで。"先輩は誰にも負けない強い人"だと思ってくれていたんですね。その時初めて、後輩達にとっての自分の存在価値を知りました。「いま、ここで辞められへん。次は絶対に優勝しなあかん」って、そこから自分の意志で空手をやっていますね。 お尻に火をつけてくれた少年は辞めちゃいました(笑)。でも、僕にとって彼の一言がないと今の自分ではないとので、感謝しています。

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―間近にいる最強のライバル、弟の存在はいかがでしょうか?
とっても強くて、いつかは抜かれるだろうなと感じています。 それはずっと思っています。弟は誰よりも負けず嫌いだから。いま、実力はほぼ同じ位だと思ってます。でも今はまだ負ける気がしません(笑)。弟と戦ったとき、僕が先にポイントを取ると、その後、道場の仲間達は弟しか応援しなくなりました(笑)。当然、負けている方を応援しますよね(笑)。

―型と組手がある中で、組手に力を入れだした理由はありますか。
うちの親父の考えで、空手の花形競技は組手やろ!って(笑)。僕として組手は痛いし恐いから、ずーっと型をやりたり気持ちがあったんですよね...。練習ではとても厳しく指導されて、小学校低学年のころまではよく泣いてました。全国大会で成績を残している強いメンバーは、昔みんな泣いてましたよ(笑)。今は体罰の問題があるので練習方法が違いますが、昔はスパルタでした!

―大学生活は楽しんでますか?
授業を受けて、空手のない時はアルバイトをしています。休日は20才になったので飲みに行ったり、たわいもない話をして友達と楽しんでます。試合が近くなれば空手に集中できる、今の環境は良いですね。

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―試合での戦い方について教えて下さい。
第44回少林寺流全国空手道選手権大会で昨年、準優勝しました。相手選手が一般の部で5連覇している選手で、僕は初めて戦った相手でした。試合が始まった瞬間、ベテラン選手の空気にのまれ、全く自分の組手をする事ができませんでしたね。言い訳ですが...。全国大会では階級が分かれ身長差がほとんどないので、間合いが一緒になります。攻撃しやすくなりますが、全国の強者しかいないので、勝ち続けるのは難しいです。反対に無差別級の時は、自分の間合いに入ってきた隙を狙い攻撃します。小柄な自分が打ち合っても勝てる訳がないので、1発狙いで決めたいと常に思っています。僕は小さいのでスピードが命。スピードなら誰にも負けない、負けたくない。これからも強化していきたいと思います。大きい人と戦う環境では、小さい人はスピードでしか勝てないので、常にそれを意識しています。廻し蹴りひとつでも最短距離で蹴るところを習得するよう考えて練習しています。

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―大会では緊張しますか?
今でも緊張はしますね。1週間前から。恐いんですよ(笑)。夢の中で試合をしていて、1ポイントを取られた瞬間、体がビックリして目覚めるんです。試合に対してのプレッシャーが半端なくあるからでしょう。「周りのみんなが強いから自分も強くあり続けたい、自分だけがはみ出し者にはなりたくない」という気持ちが強いです。常に家族と一緒に喜びを分かち合いたいです。でもたまに、大会前でも恐くない時があるんですよ。それは、仕上がりが完璧でとても自信があるとき。毎回の練習量は変わらないですが、総合的なコンディションがとても良い時です。僕、メンタル弱いんですよ。試合が始まっても弱気な自分は、1発目の攻撃にあえて大技を相手にしかけます。 その大技が決まった瞬間、自分の中で自信に変わります。コンディションが悪くても絶好調に変わります。

―印象に残ってる大会についてお聞かせ下さい。
2つあります。
1つは第42回少林寺流全国空手道選手権大会の決勝で弟と戦った時です。いつもとは違う試合感覚がありました。とてもリラックスして試合に挑めた事を覚えてます。弟だからこその落ち着きだったのかもしれませんね。この試合ではギリギリ、弟に勝つ事ができました。
2つ目は関西連合大会で先輩の岩﨑選手と戦った時です。

BODYMAKER×アスリート(9)原田大夢選手
―強さのヒミツを教えて下さい。
全国大会トップクラスの実力ある選手が、同じ道場で大勢稽古してる事ですね。初めは岩﨑勇次君だけでしたが、その下にいる人たちが辞めずに頑張ってきた事が大きいです。今ではお互いが練習相手になれます。そして父親の戦術が凄く、技を伝授してもらえること。この恵まれた環境で練習できるのが強さのヒミツです。 昔からの仲間と練習し、全国大会へ行ける環境が楽しくてしかたありません。団体戦では本当に一致団結の結束力がどのチームより強いですよ。みんな家族です。全国大会のライバルは、弟と先輩である岩﨑選手、そして一般で6連覇している甲斐進吾選手です。

―原田大夢選手にとって空手とはどんな存在か教えてください。
物心ついた時から、生活の一部ですね。今は自分から空手をとると何が残るかというくらい、大きな存在になってます。 この先も続けれるまで続けたいです。これから岩﨑選手の息子さんも入ってくるので、将来自分も結婚して子供ができたら子供同士がライバルになると面白いな、と思っています。

―原田大夢選手の夢を教えて下さい。
2014年8月に少林寺流全国空手道選手権大会があり、この道場の仲間全員で優勝したいです。それと、看板を背負って主力選手として、第一線で活躍し続ける事...それが僕の夢です。

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