BODYMAKER×アスリート(30)中村優也

ボクシングに仕事に、日本と海外を往復する中村優也選手。海外で活動している理由や、今後の目標についてお話を伺いました。


中村 優也(なかむら ゆうや)

1990年5月4日生まれ。大阪府出身。
WBCアジアバンタム級チャンピオン。
海外を拠点に活躍中。
2015年2月開催「天神ファイト」





 世界でチャンピオンベルトをとる!
―空手からボクシングに転向したとか。
小学5年から中学3年まで極真空手をやっていました。顔面キックはあったけど顔面パンチはなかったから、パンチをやりたいなと思ってボクシングに転向しました。高校に行くつもりはなかったんですけど、ボクシング部なら続くかなと思って。奈良工業高等専門学校のボクシング部の先生が良くて、進学しました。結果的に通ってよかったです。母親も喜んでくれました。

―憧れの選手がいたのですか?
最初はキックボクシングが好きでした。魔裟斗選手が男前で強くて、あんな男になりたいと思ってました。でもボクシングをやるうちに、ボクシングって芸術やと思ったんです。カウンターがあって駆け引きがあって、腕2本でやる魅力ですね。アマチュアボクシングで、僕は運が無くて、肝心なところで大会の上位を逃していました。荒くて気が張ってて、審判に嫌われたんだと思います。大学を中退後、大阪のジムを探すにもどこがいいのかわからなくて、上本町ウイングジムに声をかけられて入りました。

BODYMAKER×アスリート(30)中村優也
―しかしながら今、中村選手は主にフィリピンでボクシングをしています。
「目立たなきゃ面白くない。海外でやろう、自分にしかできないことがあるんちゃうかな」と模索中です。自分の中で道は見えています。アジアの大会で自分がタイトルマッチをしたいから、その試合を組めるように自分で動いています。タイトルを海外で取って、日本でも覚えてもらってほしいですね。

―海外へ一歩踏み出すのがすごいですよね。
デビュー戦は中国でやったんですけど、まあブーイングの嵐でした。中国語がわからないから気にしてなかったんですけど、盛り上げようとロープ飛び越えて乗りこみましたね。結局内容は勝っていたけど、判定で負けて、ずっとリング上で泣いてたんです。そうしたら観客が集まって、「お前の勝ちや」って慰めてくれた。こういうところで評価されてホンマもんや、と思いました。海外ではよほどの内容じゃないと判定で勝てないし、自己満足なんですけど、海外でやりたいからそうすることに決めました。はじめ褐色の肌色の選手たちと戦うのが怖かったんですけど、慣れてくると同じ人間だと分かりました。

─海外でボクシングをすることに魅了されたんですね。
「フィリピン行ってくるわ、3~4か月」と言えば「え?」って親には反対されました。でも、タクシーやホテルを使ううちに、英語も自然にできるようになりました。2014年にフィリピンのチャンピオンになって、その後WBCアジアバンタム級のベルトをとれました。自ら動いてチャンスがある方に寄って行って、そのチャンスをつかむか掴まないかの差だけです。フィリピンの練習環境でやっている選手たちはやっぱり強いねんな、と分かりましたし、勉強になりました。考えてやっていたら仕事や人間関係、他のことにも結び付きます。みんな海外行ったらいいのに(笑)。

BODYMAKER×アスリート(30)中村優也
―そもそも海外に行くきっかけは何でしたか?
「アジアならどこでもいけるぞ」っていう、山口賢一会長のアドバイスです。昔、フィリピンで山口会長も高山勝成選手も単身修行に行っていたのを知っていました。

→山口賢一会長について

はじめはフィリピンで試合を見て、帰国するつもりでした。同級生で空手時代の友人、グリーンツダボクシングジム所属の角谷隆哉選手の試合を見て。加納陸選手の試合、故・服部海人選手の試合を立て続けに観ました。そこで触発されて、「僕、フィリピンに残って練習します」と山口会長に伝えたら、「ああそうか。ほな、また連絡して」って返事で、ノリ軽い(笑)。でも会長らしく、「元気か?」って、一週間に1度、連絡してくれました。

─フィリピンで修行していると、徐々にタイトルマッチを組んでもらえるようになっていったんですね。
2階級あがるけど、チャンスが二度と回ってこないような大きな3戦目が巡ってきました。対戦相手のインドネシア人は過去に日本で試合をしていたので、動画を見て研究しました。ライト、オーソドックスなボクサーでした。

日本のボクシングの試合は結構張りつめた空気でピリピリするんですけど、アジアの人ってフレンドリーで、対戦相手に笑顔で握手を求めてきたりするんです。僕も調子狂う(笑)。計量が終わって話しながら、WBCコミッショナーが見ている前でバンテージ蒔くんですけど、その対戦相手、本当はサウスポーでした(笑)。めっちゃガード硬くて、パンチは遅いけど重いし振り回してくる、カウンターもあってやりにくい試合でした。でも2R、アッパーを打ったらあごに効いたみたいで、勝ったんです。動画とか事前情報とか、対戦相手のことを分かっているつもりでも、現場ではそうじゃない。これが海外に出て勉強になったことです。駆け引きもありますしね。「考える頭が大事」と山口会長に言われています。

BODYMAKER×アスリート(30)中村優也
─山口会長との出会いが大きいですね。
はじめは顔見知り程度でした。WBOが日本で認められてない時代に、会長はWBOのランキングを持っていて、この人は何者やろう、と興味があって。「これはアドバイスやから、やるかやらんかはお前が決めろ」とか、会長の言うことは理にかなっている。「おまえめちゃめちゃおもしろいやんけ、おまえうちのジムに来い」と言われ、それで海外の試合をまわしてもらいました。そして僕の経験がアジアでの人脈につながっていって、今度は逆に山口会長と樋高リオ選手のフィリピンでの試合も実現しました。

─ボクシングって個人スポーツで特殊じゃないですか。試合まで一人でどこまで追い込むかっていう。
しんどいですね。試合が決まったら考えて、自然に、効率のいい練習をします。高校の頃から練習量は変わらないんですけど、意識が変わって練習内容の質も変わり、結果に出てると思います。自分としても今後が楽しみです。世界ランカーになりたいな、と。結構語ってしまいますね(笑)。

─8月末に試合がありますね。試合に向けて意気込みをどうぞ。
相手が元日本ランカーで、9戦無敗で新人王を獲得している同い年の選手です。プレッシャーはあるんですけど、負けられないです。応援よろしくお願いします!

BODYMAKER×アスリート(30)中村優也

 「Fight Night」に中村優也選手が出場します

中村優也選手が試合に出場します。ぜひご覧ください!

試合名:Fight Night
場所:大阪・大淀コミュニティーセンター
日時:2015年8月30日(日)開場17:00~ ゴング17:30~