講道館

柔道の創始者・嘉納治五郎さんにより創立された「講道館」。1995年(平成7年)に開設されました、「講道館大阪国際柔道センター」にお邪魔し、河﨑武夫センター長にお話を伺いました。


 柔道を通じて礼儀礼節を重んじた健全な精神の育成を
―「人間的に成長」というのはどういったことでしょうか?
(嘉納治五郎)先生の教えでは、「勝ち負けにこだわらない、健全な精神の育成の柔道」なんです。柔道は本来勝ち負けを競うものではないんですよね。講道館がやるべきことは、「先生の教えに沿った柔道の普及」です。それが「精力善用・自他共栄」です。心身の持つすべての力を最大限に生かし、社会のために善い方向に用いる。 自分だけでなく他人と共に栄えある世の中にしようとするために作り出した理念。 相手を敬い、感謝することで信頼し合い、助け合う心が育まれるとし、人間の歩むべき道を提示している。 こういった理念が、先生の教えなんですね。

講道館
―「柔道=日本」のイメージですが、今、柔道の競技人口が減ってきているそうですね。
他にいろんな習い事をする子どもが多くなってきているので減ってきています。そんな中で、いかに柔道を好きになってもらうか。そこが講道館としても全柔連としても、今後の課題だと思います。柔道に興味を持ってくれて入門してくれているので、そんな入門者たちの継続並びに新たな入門者の獲得ができるような指導をしていかないといけないんですね。そのためには、個々のレベルに合わせた指導ができる、バランス感覚の取れた指導者が必要なんです。指導者ライセンスの取得を徹底させ、教育・教養を積んでもらうことで指導者の質をあげていかないといけないと思います。質が上がれば全国大会に出場する選手も出てきますし、それを見て入門希望者が増えます。「数=力」なんですね。分母を増やしていくことが柔道の普及、競技人口の増加に繋がってくると思います。

講道館
―稽古場に貼ってある「MIND」とはどういったものですか?
これは全日本柔道連盟が発足させた「柔道MINDプロジェクト特別委員会」によるもので、「Manners(礼節)・Independence(自立)・Nobility(高潔)・Dignity(品格)」の頭文字を取ったものです。 これら4つの単語を連ねたことには、柔道をする者は、4つのことを守ってこそ「柔道家」と呼ばれるに相応しいということを明確に示すという狙いだそうです。ですので、「勝つだけでなく、礼節を重んじて品位ある柔道を目指してください」と講習会等でよく話します。

講道館
―競技としての柔道はいかがでしょうか?
柔道が始まって133年です。外国では60~70年前からやっています。ですので、日本とのテクニックの差はほとんど無くなってきました。その中で日本が大敗しないのは、培ってきた伝統や文化があるからなのではないかと思います。

講道館


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